テナント退去時のトラブル回避!大阪店舗のドア・サッシ原状回復工事ガイド

「店舗を閉めることになったが、原状回復にどれくらいの費用がかかるのか不安」
「ドアやサッシも元に戻さなければいけないの?」
「大家さんとのトラブルを避けたい」
大阪でテナント店舗の退去を控えている経営者の皆様、このような心配をお持ちではありませんか?
テナント退去時の原状回復は、予想以上に高額になることが多く、経営者にとって大きな負担となります。
特にドアやサッシなどの建具関連は、原状回復費用の中でも大きな割合を占め、適切な対応をしないと不要な出費が発生したり、大家さんとのトラブルに発展したりするリスクがあります。
しかし、原状回復の基準や範囲を正しく理解し、適切な業者選びと工事計画を立てることで、費用を適正に抑えつつ、スムーズな退去を実現することができます。大阪では、商業テナントの入れ替わりが激しく、原状回復工事の実績が豊富な業者も多く存在します。
この記事では、テナント退去時のドア・サッシに関する原状回復について、法的な基準から具体的な工事内容、費用相場、トラブル回避のポイントまで、実践的な情報を詳しく解説します。 スムーズで適正な原状回復の参考にしてください。
原状回復の基本ルールと範囲

原状回復義務の法的解釈
原状回復とは、借りた物件を契約時の状態に戻すことを指しますが、全てを完全に元通りにする必要があるわけではありません。国土交通省のガイドラインでは、「通常の使用による経年劣化や自然損耗」については、借主の負担義務がないとされています。
ただし、商業テナントの場合は、居住用賃貸とは異なるルールが適用されることが多くあります。
契約書に「スケルトン渡し・スケルトン返し」と記載されている場合は、内装を全て撤去し、コンクリートむき出しの状態に戻す必要があります。
一方、「現状渡し・現状返し」の契約では、借りた時の状態に戻せばよいため、原状回復の範囲は限定的です。ドアやサッシについても、契約時の仕様を確認し、どこまで戻す必要があるかを明確にすることが重要です。
ドア・サッシの原状回復範囲
ドアとサッシの原状回復において、最も重要なのは「どのような変更を加えたか」の確認です。
入居時にあったものを交換した場合は、原則として元の仕様に戻す必要があります。例えば、既存のドアを防犯性の高いものに交換していた場合、元のドアに戻すか、同等品を設置する義務があります。
新たに設置したドアやサッシについては、撤去して開口部を元の状態に戻すことが求められます。内窓を追加していた場合も、基本的には撤去が必要です。ただし、大家さんとの交渉により、そのまま残すことが認められるケースもあります。省エネ性能が向上した内窓などは、次の入居者にとってもメリットがあるため、交渉の余地があります。
金物類の交換については、グレードアップしたものであれば、そのまま残してよいケースが多いです。
ドアクローザーやレバーハンドルを高性能なものに変更していた場合、大家さんにとっても資産価値の向上となるため、原状回復を免除されることがあります。
経年劣化と借主負担の区分
ドアやサッシの傷や劣化が、通常使用による経年劣化なのか、借主の管理不備による損傷なのかの判断は、しばしばトラブルの原因となります。一般的な基準として、以下のような区分が参考になります。
通常損耗とみなされるのは、日常的な開閉による金物の摩耗、紫外線による塗装の退色、経年によるゴム部品の硬化などです。これらは借主負担の対象外となります。
一方、借主負担となるのは、不適切な使用による破損、メンテナンス不足による錆や腐食の進行、故意または過失による傷や凹みなどです。例えば、定期的な清掃を怠ったことによる著しい汚れの蓄積や、錠前を無理に開けようとして破損させた場合などは、借主が修繕費用を負担する必要があります。
原状回復工事の具体的内容
ドアの撤去・復旧
入居時に設置したドアや、既存ドアと交換した場合の原状回復工事は、まず現在のドアを撤去することから始まります。撤去作業では、ドア本体だけでなく、枠やドアクローザー、錠前などの付属金物も全て取り外します。
次に、開口部の状態を確認します。ドア設置時に壁や床に加工を施していた場合は、その部分の補修も必要です。穴の埋め戻し、壁の補修、塗装などを行い、元の状態に近づけます。
元のドアが保管されている場合は、それを再設置します。保管されていない場合は、同等品を調達して設置する必要があります。
この場合、費用は全て借主負担となるため、入居時のドアの仕様を写真や記録で残しておくことが重要です。
サッシの撤去・復旧
サッシの原状回復は、ドアよりも複雑な作業となることが多くあります。特に大型のサッシを新設していた場合や、既存の開口部を拡大していた場合は、建物の構造に関わる復旧工事が必要になります。
内窓を追加していた場合の撤去は比較的簡単です。内窓フレームを取り外し、取り付け穴を埋めて補修するだけで完了します。作業時間も1窓あたり30分から1時間程度で済みます。ただし、長期間設置していた場合、内窓があった部分とそれ以外で日焼けの差が生じていることがあり、その場合は塗装や壁紙の張り替えも必要になります。
外部サッシを交換していた場合は、元のサッシに戻すか、同等品を設置する必要があります。
サッシの撤去・設置は専門技術が必要で、防水処理や気密処理も適切に行わなければなりません。
金物の復旧
ドアクローザーやレバーハンドル、錠前などの金物類を交換していた場合、原則として元の製品に戻す必要があります。しかし、実際には元の金物を保管していないケースが多く、同等品での対応となります。
この場合、大家さんとの協議により、現在の金物をそのまま残すことが認められる場合も多くあります。特に、グレードアップした金物であれば、物件価値の向上となるため、原状回復を免除される可能性が高いです。ただし、これは契約内容や大家さんの方針によるため、早めの相談が重要です。
原状回復費用の相場と削減方法
大阪エリアの費用相場
工事内容 | 費用相場 | 作業期間 |
---|---|---|
ドア撤去・原状回復 | 5万円~15万円/箇所 | 1-2日 |
サッシ撤去・原状回復 | 8万円~25万円/箇所 | 1-3日 |
内窓撤去・補修 | 3万円~8万円/箇所 | 半日 |
金物交換・復旧 | 1万円~5万円/箇所 | 2-4時間 |
開口部補修・塗装 | 5万円~20万円 | 2-5日 |
上記は一般的な相場ですが、物件の状態や変更の程度により大きく変動します。スケルトン返しの場合は、建具を全て撤去する必要があるため、さらに高額になることがあります。
費用を抑えるための交渉術
原状回復費用を適正に抑えるためには、大家さんとの事前交渉が重要です。退去の3-6ヶ月前から相談を始めることで、双方にとって納得のいく解決策を見つけやすくなります。
交渉のポイントとして、まず現在の建具の状態が物件価値を向上させていることを説明します。断熱性能の高いドアや内窓は、次の入居者にとってもメリットがあり、賃料を高く設定できる可能性があります。
この点をアピールすることで、原状回復の一部免除や費用負担の軽減を引き出せることがあります。
また、次の入居者が決まっている場合、その入居者が現状のままで良いと言えば、原状回復は不要になります。大家さんに次の入居予定を確認し、可能であれば引き継ぎの交渉も検討すべきです。
業者選びによるコスト削減
原状回復工事の費用は、業者により大きく異なります。大家さんや管理会社が指定する業者は、一般的に高額になる傾向があります。契約書で業者指定がない場合は、自分で業者を選ぶことで費用を抑えられます。
複数の業者から見積もりを取ることで、適正価格を把握できます。ただし、最安値の業者が必ずしも最良とは限りません。原状回復は大家さんの検査に合格する必要があるため、品質も重視すべきです。商業テナントの原状回復経験が豊富な業者を選ぶことが、結果的にトラブル回避とコスト削減につながります。

トラブル回避のための準備
入居時の記録が重要
原状回復トラブルを避けるための最も効果的な方法は、入居時の状態を詳細に記録しておくことです。契約時に物件の写真を撮影し、特にドア、サッシ、金物類については、複数のアングルから記録を残します。
既に傷や劣化があった場合は、それを契約書や覚書に明記してもらうことが重要です。写真だけでなく、文書での記録も残しておくことで、後々のトラブルを防げます。また、入居時の立ち会いで大家さんと一緒に確認し、双方で署名した記録を作成することも有効です。
改装時の大家さんへの報告
営業中にドアやサッシを交換・追加する場合は、必ず大家さんの許可を得ることが契約上必要です。無断で改装すると、退去時に全て元に戻すよう要求され、高額な費用がかかる可能性があります。
改装の許可を得る際は、工事内容を詳細に説明し、図面や仕様書を提出します。
また、退去時の原状回復についても事前に協議しておくことで、後々のトラブルを避けられます。
改装により物件価値が向上することを説明できれば、原状回復義務の一部免除を事前に約束してもらえることもあります。
退去時の立ち会いで注意すべきこと
退去時の立ち会い検査は、原状回復の範囲と費用を確定する重要な場面です。大家さんや管理会社の担当者と一緒に、全ての建具を確認します。
この際、通常損耗と借主負担の損傷を明確に区分することが重要です。疑問がある項目については、その場で質問し、納得いくまで説明を求めます。曖昧なまま検査を終えると、後から高額な請求を受けるリスクがあります。
また、立ち会い時の状況も写真で記録しておくことをおすすめします。原状回復工事完了後の再検査でも、同様に詳細な確認と記録が必要です。
よくある質問(Q&A)
Q1. 内窓を設置したまま退去できないでしょうか?
A1. 内窓を残したまま退去できるかは、大家さんとの交渉次第です。内窓は省エネ性能を向上させ、次の入居者にとってもメリットがあるため、交渉の余地は十分にあります。
交渉する際は、内窓による光熱費削減効果や、結露防止などのメリットを具体的に説明します。また、撤去費用と内窓の価値を比較し、残す方が双方にとって経済的であることを示すと効果的です。
早めに相談することで、大家さんも次の入居者募集時に「内窓完備」としてアピールできるため、前向きに検討してもらえる可能性が高まります。
Q2. 大家さん指定の業者を使わなければいけませんか?
A2. 契約書に業者指定の条項がなければ、自分で業者を選ぶことができます。ただし、工事の品質は大家さんの検査に合格する水準が必要です。
自分で業者を選ぶ場合は、商業テナントの原状回復経験が豊富な業者を選びましょう。見積もりと工事計画を大家さんに提出し、事前承認を得ることでトラブルを防げます。また、工事完了後の保証内容も確認し、万一検査で不備が指摘された場合の再工事についても明確にしておくことが重要です。
Q3. 原状回復費用が高額すぎる場合、どうすればいいですか?
A3. 見積金額に納得できない場合は、まず内訳の詳細な説明を求めます。どの項目がなぜ必要なのか、単価は適正かを確認します。
別の業者にセカンドオピニオンを求めることも有効です。複数の見積もりを比較することで、適正価格を判断できます。著しく高額な請求の場合は、不動産業界団体や消費生活センターへの相談も検討すべきです。
大家さんとの誠実な対話が最も重要です。
感情的にならず、客観的なデータを示しながら交渉することで、多くの場合は妥協点を見つけることができます。
まとめ
テナント退去時の原状回復は、適切な準備と交渉により、費用を抑えつつスムーズに完了させることができます。
最も重要なのは、入居時の状態記録、改装時の大家さんへの報告、退去前の早期相談という3つのステップを確実に踏むことです。これらを実行することで、多くのトラブルを未然に防ぐことができます。
ドアやサッシの原状回復では、通常損耗と借主負担の区分を正しく理解し、不要な費用負担を避けることが重要です。また、改装により向上した機能を大家さんにアピールすることで、原状回復義務の軽減を引き出せる可能性があります。
業者選びも費用を左右する重要な要素です。商業テナントの原状回復経験が豊富で、適正価格で高品質な工事を提供できる業者を選ぶことが、結果的に最も経済的です。
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